プラスチック製品業界では、事業拡大や市場競争力の強化を目的としたM&Aが行われています。
このページでは、プラスチック製品業界におけるM&A事例や動向を紹介し、成功のポイントについて解説します。
ケー・アイ・ピー(譲渡企業:約2億円(2021年8月期))は、プラスチック製品の製造・販売を行う企業です。創業者のA会長は後継者へ株式を贈与しようとしましたが、税負担の問題や長期化する承継プロセスに課題を感じ、M&Aを決断しました。
顧問税理士の紹介で日本M&Aセンターに相談し、同じ製造業のハリガイ工業への譲渡が実現。適正な企業評価のもとスムーズに経営を引き継ぐことができました。
尾崎鏡工業所は、自動車のバックミラーを製造する企業です。後継者不在を理由にM&Aを検討し、大阪商工信用金庫のサポートを受けながら譲渡先を探索していました。
バトンズを活用し、全国の企業に候補を拡大してマッチングを模索した結果、ガラス製品を手掛けるMARUJOUと成約。
バトンズの情報提供と交渉支援により円滑なM&Aを行い、会社の存続と発展が実現しました。尾崎会長は今も会社に残りながら事業継続に貢献しています。
中村製袋(譲渡企業:売上3億円以上)は、ポリエチレン袋の製造・加工を行う企業です。後継者が決まらない中、単独成長にも限界を感じており、M&Aを決断しました。
M&A総合研究所の支援を受け、包装資材製造のミヤゲン(売上:10億円以上)とマッチング。
従業員の雇用維持や取引先との関係継続を条件に交渉を進め、無事に譲渡が成立しました。譲渡後も社長は事業に関与し、企業のさらなる成長を支えています。
近年、プラスチック製品業界では、環境規制の強化や原材料コストの上昇を背景に、M&Aが活発化しています。経済産業省のデータによると、日本の化学産業の世界シェアは低下傾向にあり(※1)、このため競争力強化を目指した統合や買収が進められているようです。
また、日本国内には非上場企業が約367万4,000社以上(※2)存在しますが、その多くが小規模メーカーです。経営者の高齢化に伴い、事業承継で悩んでいる企業は少なくありません。そんな中、大手企業が技術力のある中小企業を買収し、製造の効率化や新素材開発を強化する動きが活発化しています。
国内市場の縮小を受け、アジア市場への進出を目的としたM&Aも増加。高機能プラスチックやリサイクル可能な新素材の開発において、海外企業との提携・買収が進んでいます。
プラスチック製品業界のM&A・事業承継を成功させるには、入念な準備が欠かせません。
まずは承継計画の策定や財務整理を行い、手続きを円滑に進める体制を整えましょう。買い手に自社の強みを具体的に伝えられるよう、適切な資料を準備することも大切です。従業員や取引先の信頼を維持するためには、契約成立までの情報管理も欠かせません。
M&Aには専門知識や交渉力、入念な準備が必要なため、M&A仲介業者を活用するのがおすすめです。仲介会社なら、法務や税務の知識が必要な場面でも専門家と連携して適切にプロセスをサポートしてくれるでしょう。
M&A仲介会社によって得意とする業界や対応エリアなどが異なるため、自社の目的にあった仲介会社を選んでみてください。
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